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銀花・休刊 [△ 日常つらつら △]

1970年から季刊発行されてきた「銀花」がこの春号にて休刊。

「銀花」は、絵画、焼物、版画、切絵、染色、編物、装丁、古布や裂織、
国内外に限らず、さまざまなジャンルの職人技が溢れる雑誌だった。
こだわりのある、眺めているだけでうきうきするような本、
季刊の発売が、いつもとても楽しみだった。
「自分のやりたい事を、ずーっとやってきた、、、」
そんな「職人技を手に取って見られる本」が、休刊になってしまうなんて…。

先日、昨年の出版社の倒産は57社、というニュースを見たけれど、
本当に最近は「紙媒体離れ」が進み出版業界は厳しいらしい…。
少ない部数でも業績が出るように売値が上がってしまう。
業績の出ない本はどんどん休刊。
私の周りには、出版関係者や編集者が沢山いるけど、
みんな、如何にして本を手に取ってもらえるかと四苦八苦している。

確かに、知りたい情報がワンクリックで探し出せるネットは便利。

だけど、ネットではあの本の手触りは味わえない。
こだわった紙質に、印刷インクの色の鮮やかさは味わえない。
そして、ページをめくる時の、わくわくとした気持ちは味わえない。

積み重ねる事が、とても大切だと教えてくれた本。

いつかまた、
「銀花」の新刊を、手に取れる事が出来ると良いなぁ。

百六十一号まで、おつかれさまでした。
ありがとう。



銀花 2010年 03月号 [雑誌]

銀花 2010年 03月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 文化出版局
  • 発売日: 2010/02/25
  • メディア: 雑誌



タグ:銀花
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コメント 6

HAL

ダイビング雑誌もいくつか休刊になったよ。
知りたいことはネットの方が断然早いし、滅多に買わなかったけどね(^^;)

自分が取材されたときのは永久保存(笑)

by HAL (2010-02-28 01:31) 

stjarna

雑誌の休刊・・・寂しいですよね。 確かにネットは便利。 でもじっくり活字を読んだり写真を眺めたりするのには紙の媒体が良いんだけど・・・。 ワタシは断然紙派なので、こういう話は寂しすぎますね~。 しかも職人志望としては(笑)、職人技を見たかったです。(^^;
by stjarna (2010-02-28 09:47) 

きむたこ

「銀花」品があっていい雑誌だったのになぁ・・・。
残念です。
パソ画面の文字と紙のウエの文字をおいかけるのって全然違うのに。
それがたとえ同じ文章でもね、って思うのでした。


by きむたこ (2010-02-28 15:50) 

さぼてん

>HALどん
 そうかぁ、ダイビングの雑誌も休刊になるかぁ。
 供給がまかなえなければ、仕方ないものなのかもねぇ。

>shinさん
 nice、ぽちっとありがとうございます!

>stjarnaちゃん
 ネットにはお世話になりっぱなしだけど、こういう余波が出てしまうのは悲しいねぇ。ホントにねぇ、巷に溢れる良くある雑誌ではない本が休刊って残念。

>siroyagi2さん
 nice、ぽちっとありがとうございます!

>きむまっち
 そうそう!品があるよね、そこも好きだったのになぁ。
 形になるって、それだけで感じ方も変わるんだけどねぇ。
by さぼてん (2010-03-03 11:00) 

nachic

出版社は、今後もっと苦しくなるのでしょうね。
今は人気の本も図書館に発売日から大量に並べるし、公共機関がああいうことしちゃいけないと思う。漫画喫茶とか、ネットの無料配信とか。タダってとっても怖いことだ。細切れの、ウソかホントかわからない情報に埋もれて、その後ろでひっそりと、玄人向けの本も、これから伸びてゆくはずの新人も、どんどんつぶされていってることは、誰も気付いていない。紙文化が大好きな自分は、憂いが一杯です。
by nachic (2010-03-03 12:21) 

さぼてん

>nachicちゃん
 便利を追求し過ぎると、人はドンドン退化していく、というような、ねぇ?
 本の中身もそうだけど、紙の手触りを感じる、というのも、大事な感覚だよね。紙って、色んな変化を楽しめるものだものね。
by さぼてん (2010-03-03 13:18) 

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